幾度も舗装を打ち換えたことにより,床版上面のコンクリート表面と上側鉄筋表面との距離(以下,かぶり)が舗装切削機により削られ,場合によっては上部鉄筋が露出する事象が確認されている.首都高速道路では,かぶりが薄くなった場合や鉄筋が露出している場合の対応として,新たに開発した上面増厚工法による補修を実施している.上面増厚工法による補修範囲を決定するための調査手法として,電磁波レーダーを搭載した車両に着目し,実橋への適用性を検討した.本稿では,電磁波レーダーを掲載した車両による計測と分析の手法を概説するとともに,実橋への適用性の検討結果について報告する.