2025 年 4 巻 1 号 p. 140-146
筆者らは,大田区の橋梁の長寿命化修繕計画において,より確実で合理的なメンテナンスの実現を目的とした様々な工夫を検討して実践している.今回はこの工夫の一環として長寿命化修繕工事を計画した橋梁に対して,設計に必要となる情報を把握するために非破壊試験を適用した.しかし,一部の非破壊試験において,この構造物が適用できる条件を満足していなかったことから,非破壊試験による推定結果が構造物の実際の状態と一致していないことが長寿命化修繕工事において確認された.この状況に対して,有効な対策を検討するために再度異なる非破壊試験を適用した.本稿では,橋梁の維持管理への非破壊試験の適用についてこの失敗事例と活用事例を示し,非破壊試験を活用した取組みを実践する時の留意点を明らかにしたのでその結果について報告する.