2025 年 4 巻 1 号 p. 294-302
地中レーダ探査において,埋設管の存在は,上に凸な曲線の縞の有無から画像判読する.現実には,この縞は明確でないことと小口径管の場合は見落としてしまうことが課題である.また,地中レーダは,水の影響を受けることがわかっており,降雨直後には基本的に探査が行われていない.著者らは,前者の課題についてアルミテープ付埋設管により有効性を示してきたが,本研究は,降雨直後を想定したアルミテープ付埋設管の画像判読への効果を検証するため,散水前後の舗装構造において地中レーダ探査を行った.この結果,舗装構造の含水比の上昇に伴う電気的性質の変化が見られたが,アルミテープ付埋設管は散水後でも画像判読の効果が保持されていた.