2026 年 5 巻 1 号 p. 199-208
鋼道路橋および鋼歩道橋には,小断面箱桁等の内部が目視困難な閉断面部材(以下「内部目視困難部材」という)が多く用いられているが,その腐食の実態が十分に把握されていない.第一著者は,鋼歩道橋の3巡目点検において初めて2橋の内部目視困難部材の内部腐食(一部材で板厚が約2mm減少)を見つけた.一部材の内部でのACMセンサによる腐食性モニタリングに基づく腐食速度は,既往の塩害環境下道路橋箱桁内の腐食速度の最大値並であった.歩道橋に限らず,道路橋においても条件により内部が腐食性を有すると判断し,点検において内部腐食を見つけられていない原因の分析に基づき点検の改善を提案した.そして,内部腐食の有無・程度,腐食速度の計測方法および新規設計における配慮について提案した.