2026 年 5 巻 1 号 p. 308-318
高度経済成長期に建設された多くの鋼製起伏堰が老朽化しており,定期的な点検や診断によって堰の劣化損傷や点検結果に基づく更新の必要性などが判断されている.この定期点検では,鋼製起伏堰が水位調整のために起伏する際の可動性も確認され,この可動性の評価が堰本体の劣化損傷に関係することから,堰の起伏時異常検知の必要性が高まっている.そこで本研究では,鋼製起伏堰の起伏時に生じる異常を簡易に一次スクリーニングするため,オプティカルフローを適用した起伏時異常検知手法を提案した.工場内および実堰での実証試験によって本提案手法の有用性を確認した結果,堰を可動させる油圧シリンダの起立時の動画から,鋼製起伏堰の起伏時の正常可動と異常可動を検知する可能性を示した.