2026 年 5 巻 1 号 p. 57-65
近年,老朽化橋梁の増加に伴い,特に技術者不足の地方自治体における維持管理が課題となっている.本研究では,石川県津幡町で地域住民参加型の簡易橋梁点検を実施し,劣化状況の把握と評価精度を検証した.点検には,日本大学工学部のチェックシートを改良した石川高専版を用い,産官学と住民が協力して行った.また,令和6年能登半島地震を踏まえ,橋台背面の段差に着目した新たな管理指数を新たに導入し,測量結果の沈下量との対応を分析した.さらに,複数の劣化指標を用いて経年的な劣化傾向を評価した.加えて,アンケートにより防災意識と維持管理への認識向上を確認した.これらの結果から,住民参加による橋梁点検の有効性と継続的実施の重要性が示された.