抄録
ドラグ・ショベル等の建設機械を用いた掘削作業中に法肩が崩壊したために建設機械が転倒し, 運転者や周囲の作業員が挟まれたり, 下敷きになって被災する災害が多発している. この内, 死亡災害は災害の事例調査により毎年30件程度発生していることが分かった. 本研究は, ドラグ・ショベル等の建設機械を用いた掘削時における掘削溝法面の安定性について検討するため, 1) 建設機械荷重を定荷重としてのモデル化を行い, 2) モデル定荷重の大きさと法肩からの距離が強度特性の異なる地盤における掘削深さおよび掘削溝法面の崩壊メカニズムに与える影響を, 遠心場において掘削現象を再現できる掘削実験により調べ, さらに, 3) 上界値を与える速度場法を用いて実験結果を評価した.