抄録
土石流の衝突に対する砂防構造物の耐衝撃設計において衝撃力の設定が重要であるが, その衝撃力を実際に測定した研究例はほとんどなく, 最大衝撃力のみを測定したものが一例あるに過ぎない. そこで, 本報告では衝撃力を直接測定するために, 土石流を受ける砂防構造物に直接取り付けることが可能で, 面的に衝撃力を測定できる衝撃力測定法の開発を試みた. すなわち, 薄いシート状に加工した圧電素子を用いた衝撃力測定装置を開発し, ロードセルと加速度計を取り付けた重錘を3つの異なった条件下で衝突させ, 得られた荷重~時間関係の比較検討よりその有効性を確認した.