1997 年 1997 巻 569 号 p. 43-52
本論文は, 2車線道路を対象にして, 低速走行を強いられる一般ドライバーの追越し行動を観測し, 追越し行動発生予測モデルを作成したものである. 本モデルは,『低速車に追従する一般ドライバーは, 低速走行を強いられることにより心理的ストレスを受け, このレベルがある限界値 (閾値) を超えると追越し行動を取ってレベルを下げようとする』という行動学的な仮定に基づいている. また, 本モデルを用いると, 追越し禁止等の交通規制をかけたときの効果を追越し生起確率の変化という面から評価することができる.