土木学会論文集
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ダム貯水池内に流入した水田散布農薬の濃度鉛直分布からの定量評価
永淵 修浮田 正夫海老瀬 潜一井上 隆信
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1998 年 1998 巻 587 号 p. 97-107

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抄録
水田かんがい期間中のダム貯水池における水田散布農薬濃度変化特性の定量評価のための調査を行った. ダム貯水池への農薬流入負荷量は, 調査期間中 (5月~10月) でメフェナセット140g, チオベンカルブ30.2g, ダイムロン55.9gであった. ダム貯水池内の農薬現存量は, 調査期間末の10月下旬でそれぞれ1.64g, 0.12g, 3.05gであった. ダム貯水池内の農薬の分布状態は, ダム貯水池が温度成層しているため, 流入河川水は自身の密度と等密度層に潜り込み密度流として進入していた. 成層期には中層での農薬濃度が高くなり, 農薬現存量は中層に50-60%が存在し, メフェナセットは0.0297 (1/日) の速度定数の一次式で分解減少した.
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