1998 年 1998 巻 598 号 p. 161-170
本論文は有限要素法により大型浮体構造物の波浪応答解杭を行ったものである. 従来, データ作成や記憶容量における不利, ならびに無限境界の処理が必要となるため, あまり研究されなかった. しかしながら, コンピューターの発達や無限要素を用いることにより, 有限要素法の波浪応答解析への適用は十分可能であることを示した. また, 他の解析手法との比較を行い, 本研究で開発したプログラムの妥当性についても言及している. 縦1000 (m), 横500 (m), 喫水4 (m) の大型浮体構造物を対象とし, 浮体構造物を均質な板としてモデル化を行い, 波の入射方向や, 入射波の波長, ポアソン比などを変化させ, 波浪応答に与える影響について述べている.