抄録
下水から得られる温熱エネルギーを都市内で有効に再利用するための地域熱供給施設の立地について, 専用に開発されたGISにより, 東京23区内の全11下水処理区を対象とした温熱需要と熱供給事業における排熱利用との空間的整合性に対する解析を行った. 地域熱供給事業適性評価を地域別に示すため, 熱の需給関係や利用可能性の類型化を試みた. 下水道幹線上の3ヶ所にヒートポンプを設置する場合の利用率, ヒートポンプ1基当たりの利用可能熱量を, 幹線毎の熱の需給関係の特徴を代表させる指標として解析した. その結果, 利用率が小さくヒートポンプ1基当たりの利用可能熱量の大きい芝浦処理区は, 現状でも既に地域熱供給事業の適性が高いことが明らかになった.