土木学会論文集
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腐食部材の添接板補強に関する研究
名取 暢西川 和廣村越 潤大野 崇
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2001 年 2001 巻 682 号 p. 207-224

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抄録

既設橋梁を健全な状態に保持していくためには, 腐食に関して, その点検から補修補強に至る一連の維持管理手法を確立しておくことが重要である. 本研究では, 腐食により損傷を受けた鋼部材の補強方法として, 比較的に簡易で, かつ補強効果が高いと考えられる当板添接補強を取り上げ, その効果について実験的検討を行った. 実験では, 補強添接板の接合方法として, 高力ボルトによる摩擦接合を取り上げ, 腐食面を摩擦面とした場合の基本的なすべり性状について検討し, 腐食表面の凹凸が著しい場合には, 十分な荷重伝達がなされない場合のあることを確認した. また, そのような場合の対処方法として, 接着剤を接合面に塗布して高力ボルトを締付ける併用接合について提案し, その場合の補強効果について, 実腐食材を用いた引張試験および曲げ試験により確認した.

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