土木学会論文集
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空撮ハイビジョン映像を用いた兵庫県南部地震による建物被害の目視判読
長谷川 弘忠山崎 文雄松岡 昌志
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2001 年 2001 巻 682 号 p. 257-265

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抄録

空撮映像から確認可能な被害情報の精度を把握することを目的に, 兵庫県南部地震による建物被害について空撮ハイビジョン映像を用いた目視判読を行った. この際, 木造, 非木造という建物構造の違いが判読結果に与える影響と, 判読者の違いが判読結果に与える影響について検討した. 結果の検証には, 建物1棟ごとの地上調査データと, この調査で撮影された被害写真を利用した. この結果, 木造建物の比較的大きな被害の有無については個人差および判読時間の影響を受けず, 概ね判読が可能であることが明らかになった. 一方, 非木造建物の場合は, 大きな被害を受けた建物であっても建物全体に変形を及ぼす倒壊あるいは傾斜が少ないことから, 木造建物と比べて空撮映像からの被害把握が困難であった.

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