抄録
従来の震度法で設計された, 直接基礎は兵庫県南部地震の際のような強震動を受けた場合には, フーチングの浮き上がりが大きく生じる可能性がある. 本研究は, 震度法で設計された一般的な直接基礎によって支持された橋の地震応答を非線形動的解析によって解明したものである. この結果, 兵庫県南部地震による地震記録を作用させると, 設計水平震度0.2で設計された直接基礎は端部で0.1~0.2m程度浮き上がる可能性があること, フーチングのロッキング振動は橋脚の塑性応答に対して一種の免震効果として機能することを明らかにした.