土木学会論文集
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和泉層群における切土のり面の崩壊特性と土質力学的検討
内田 純二矢田部 龍一横田 公忠高田 修三
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2002 年 2002 巻 715 号 p. 179-186

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抄録
中央構造線と併走している四国縦貫自動車道の北側には和泉層群が, 南側には三波川帯が分布している. 頁岩と砂岩の互層から形成される和泉層群は, 層理面が発達しており, 流れ盤斜面において層理面に沿った崩壊や地すべりが発生しやすい. 四国縦貫自動車道の建設工事に際しての切土工事によって, 層理面の境界で変状・崩壊する, 直線的な平面すべりが数多く確認された. そこで, 和泉層群の切土のり面における崩壊・非崩壊を整理し, 崩壊特性を検討した. また, 直線的な平面すべりの安定は, 摩擦角に支配されることから層理面でのすべりを想定して, 頁岩同士の摩擦実験, 粘性土のせん断試験, X線回折試験を行った. その結果, 土砂化したのり面より, 岩構造の残る流れ盤のり面での崩壊が多発することが明らかになった.
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