土木学会論文集
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生態系モデルを用いた環境修復技術の機能評価
りんくう公園内海の事例
中谷 直樹大塚 耕司奥野 武俊
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2004 年 2004 巻 755 号 p. 13-28

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抄録

本研究では, 生態系モデルを用いて沿岸域における環境修復技術の機能を評価する方法について検討することを目的とし, 環境修復技術の一例として, 透過性堤体で閉鎖された浅場を形成している大阪府泉佐野市のりんくう公園内海を研究対象とした. 現地における水質, 底質, 生態系の調査結果を基に, 浮遊生態系モデル, 付着生態系モデル, 底泥生態系モデル, 堤体モデルの4つのサブモデルからなる生態系モデルを開発し, 環境修復効果の一指標として炭素および栄養塩の固定量について定量的な評価を行った. その結果, 炭素および栄養塩固定効果は, 海底有機堆積物の増加に伴って年々減少すること, 海藻の生産量と密接に関係のある内海の水深に大きく依存することがわかった.

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