土木学会論文集A
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和文論文
地震時残留変形量を考慮したフィルダムの地震リスク評価
平田 和太中島 正人
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2008 年 64 巻 4 号 p. 705-720

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抄録
 本研究は地震時変形を考慮したフィルダムの損傷確率評価と地震リスク評価について手法の提案と実ダムへの適用検討を行ったものである.地震時変形量の評価は斜面上の剛体ブロックの滑動モデル(Newmark法)により行い,すべり土塊の変位量を指標とした損傷確率評価の一連の手順を示した.損傷確率評価に際しては,実ダムの法面勾配,設計震度,堤体材料の強度定数から解析モデルを設定し,地震応答,強度の不確実さの影響を考慮したすべり土塊の変位量の不確実さを評価している.損傷確率評価の結果と想定した地震ハザードから,フィルダムの年損傷確率を算出し,従来の耐震設計法に従い設計されたフィルダムに対して変形量を考慮した地震リスクを算出した.
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© 2008 社団法人 土木学会
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