2009 年 65 巻 1 号 p. 151-164
高強度鋼が保有する鋼材性能の有効活用による合成I桁橋の長支間化を目指し,まず,高強度鋼を用いた合成I桁の正曲げ実験を実施して,破壊モードと曲げ耐荷力について考察した.次に,実験供試体を対象としたFEM解析を行い,実験結果との比較によりその妥当性を検証した.さらに,実験結果,および鋼材強度とコンクリート強度に着目したパラメトリック解析結果に基づき,破壊モードが床版の圧壊に支配される場合の曲げ耐荷力の低減式を提案し,高強度鋼を用いて塑性化を考慮した合成I桁の曲げ耐荷力特性を明らかにした.