土木学会論文集A
Online ISSN : 1880-6023
ISSN-L : 1880-6023
和文論文
五角形断面桁の静的空力特性に与える底面傾斜角の影響に関する研究
野田 辰徳久保 喜延木村 吉郎加藤 九州男大窪 一正吉田 健太
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 65 巻 3 号 p. 797-807

詳細
抄録

 吊形式橋梁に風が作用すると空力弾性振動が発生する場合があり,空力弾性振動が発生し難い吊形式橋梁用桁断面の開発が必要である.そこで,空力的付加部材を使用することなく耐風性が得られ,かつ経済性に優れていると考えられる五角形断面桁に着目し,静止状態における各種風洞実験から五角形断面桁の静的空力特性およびその静的空力特性が底面傾斜角によって大きく異なるメカニズムに関する検討を行った.その結果,底面傾斜角が12°付近である場合に空力的により安定であることを示した.さらに,底面傾斜角が12°である場合,底面傾斜部の頂点からの剥離が14°の場合よりも小さく,底面での表面圧力分布が14°の場合とは大きく異なり,五角形断面桁の静的空力特性が底面傾斜角によって大きく異なることを明らかにした.

著者関連情報
© 2009 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top