抄録
本研究は,火薬庫や重要構造物などのコンクリート構造物の耐爆設計法の確立に資するため,カーボンおよびアラミド繊維で裏面を補強したコンクリート板の接触および近接爆発荷重に対する耐爆性能(損傷および飛散物の低減)について実験的に検討したものである.実験では,C4爆薬を接触・近接爆発させ,繊維の方向,補強枚数がコンクリート板の耐爆性能に与える影響と補強の効果を調べている.また,繊維シートによるコンクリート板の耐爆補強効果について,応力波理論および繊維シートによる押し抜きせん断耐力増加の観点から考察した.