抄録
気象庁により公表される震度の根拠になる計測震度の数値は,強震記録に特別なフィルターを作用させて求めている.ところが,そのフィルターは1自由度系の地震時速度応答を求める振動数応答関数の振幅特性と類似した形状をしている.そこで,1自由度系の地震応答の相対速度に基づいて速度応答震度を提案した.速度応答震度の妥当性は,計測震度との対応を K-NETおよび KiK-netの515強震記録を用いて確認することで,検証した. 1自由度系の固有振動数fnを変更することにより,速度応答震度(fn=0.7Hz)の他に短周期速度応答震度(fn=3.333Hz)と長周期速度応答震度(fn=0.1666Hz)を定義した.そして,短周期速度応答震度と土砂災害の発生,長周期速度応答震度と石油タンクでの被害発生の関係を調べた.