2020 年 76 巻 1 号 p. 112-122
地域景観の計画やマネジメントにおいて景観特性による面的まとまりを特定することは重要である.そのため本研究は市街地の空間構造上の位置付けの履歴に着目した景観特性把握手法を提示することを目的とした.その手法とは,地形図を資料としてSpace Syntaxによる道路ネットワーク分析から得られる空間的奥行きの指標であるInt.Vと土地利用とから,年代ごとの市街地の空間的奥行復元図を作成し,それを歴史的景観キャラクタライゼーションの手法による不変化分析をすることで市街地の空間的奥行の変化・不変化といった履歴を地図上で特定するものである.本手法を,城下町を起源として戦後急速な都市化を経た千葉県佐倉市の城下町地区に試行し,分析結果を実際の景観と比較し考察することで,景観特性把握手法としての可能性の示唆を得た.