抄録
水中で球体を数cm上方から自由落下させ,底面に衝突したときにキャビテーション現象が生じることを超高速ビデオカメラによる撮影により明らかにした.生じるキャビテーション現象は次の3種類に分類できる:(1)球体と底面の衝突点に生じるディスク状のキャビテーションバブル,(2)衝突点から離れた水中に生じる球状のキャビテーションバブル,(3)球体表面および底面表面に生じる半球状のキャビテーションバブル.このキャビテーション現象の発生機構を明らかにするため,球体を自由落下させる実験に加えて,底面に静止している球体を引き上げる実験,および球体の下半分を底面に接触した状態を固定した模型に上方から衝撃を加える実験の3種類の実験を行った.上記の実験結果により,衝突点で生じるディスク状のキャビテーションバブルは球体の加速度運動に支配され,水中で生じる球状のキャビテーションバブルや球体や底面の表面に生じる半球状のキャビテーションバブルは球体衝突の衝撃力に支配されている可能性が高いことが分かった.