抄録
河川の河床変動や植生消長の数値解析では,高解像度の計算格子を使う場合があり,高い負荷の計算が要求される.本研究では河川の浅水流計算に対してGPU並列計算手法を検討し,計算時間の短縮を試みた.具体的には,水際移動を伴う自然河川における定常流況解析を行い,精度と計算効率の観点からGPU並列計算とCPU計算の結果を比較することでGPU並列計算の性能を検討した.その結果,水際では計算過程で条件分岐が生じるため,GPU並列計算とCPU計算により得られる水理量は完全には一致しないが,GPU並列計算の結果は河川工学的用途では十分な精度を有していることが分かった.また,本研究で対象とした格子数の条件では,GPU並列計算では格子数が多くなるほどCPUより数倍程度以上高速化できることが示された.