土木学会論文集A2(応用力学)
Online ISSN : 2185-4661
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応用力学論文集Vol.18(特集)
充填構造を考慮した不飽和砂の熱伝導率発現機構に関する研究
岩崎 佳介木本 和志
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2015 年 71 巻 2 号 p. I_595-I_604

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抄録
本研究は,不飽和砂を気-液-固相の三相周期多孔質媒体としてモデル化してマクロ熱伝導率を求め,飽和度と固相粒子の充填構造の違いが不飽和砂の熱伝導性に与える影響を数値解析により調べたものである.ここでは,3種類の充填構造について,間隙部に設けた液相領域の位置と大きさを変化させて熱伝導解析を行うことで,マクロ熱伝導率を飽和度の関数として求めた.その結果,充填構造の違いは,熱伝導率の絶対値に与える影響が大きいこと,液相領域の間隙内位置と量は,飽和度と熱伝導率の関係を大きく変化させることが明らかとなった.また,本研究で提案したモデルにより,既往の研究で知られている,熱伝導率と飽和度の関係を表す代表的な3種類の曲線形が,数値解析により再現可能であることが示された.
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© 2015 公益社団法人 土木学会
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