抄録
論文集vol.2で還元法の連続体への適用法を提案した.線材架構での既報技法の発展形である.連立式が代数的(無限桁)に解ければ力学の問題はないが,現実は桁数制限が在る.部分架構の剛性が非常に大きければ,少ないbit数で解くことに等しい.還元法では仮数部24bitで,うち有効8bitの剛性落差でも実用解を得る.絶対値最大pivot選択の消去法で解くことで,変位法/応力法の長所のみ採れる係数行列であることによる.その効率的アルゴリズム提案が第1の目的である.
連続体の検証に用いたC1連続な変位型有限要素法は汎用性がない.その問題点を指摘し,新たなスキームを提案して検証することを第2の目的とした.現在の仮数部56bitでは還元法の冗長さが裏目に出、変位法の方が実用解を得,実用的との知見を得た.提案のアルゴリズムは変位法にも大変有効に適用できる.