2017 年 73 巻 2 号 p. I_781-I_789
近年,インフラ構造物の老朽化が進み,またそうした構造物が増えてきている.特に,コンクリート構造物におけるひび割れは,劣化損傷要因を間接的に表すと共に,耐久性の観点から弱点となる存在であるため,その長さ,幅,範囲などを点検において取得することが重要であるとされている.そこで本研究では,Deep learningを用いて,コンクリート表面の写真から,ひび割れ,エフロレッセンス,チョークの文字の有無と位置を「自動的」に検出する検出器を開発した.さらに,使用機器によらず,インターネット環境にあれば不特定多数が利用できるように,Twitterの自動検出器アカウントにコンクリート表面の写真を添付しリプライすることで,サーバーから検出結果が返信されるWebシステムを構築した.