2018 年 74 巻 2 号 p. I_615-I_625
岸壁背後地盤の液状化および側方流動化の両方の抑止工法として,既往研究において有効性が示されている抑止杭を参考にするとともに,狭隘地での施工可能性も考慮して,岸壁背後に法線直角方向に鋼矢板せん断壁を配置する工法を提案した.この提案した工法について,2次元/3次元・水~土骨格連成有限変形解析コードGEOASIAを用いて検討を行い,液状化および側方流動化の抑止効果を確認した.具体的には隣り合う鋼矢板せん断壁の間隔を狭くする,形状に凹凸が多いほど効果が大きいことを明らかにし,新たな岸壁耐震補強工法の可能性を示した.