土木学会論文集A2(応用力学)
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和文論文
SS400 鋼材の動的力学特性に及ぼす応力三軸度の影響に関する基礎的研究
濵田 匠李別府 万寿博堤 成一郎市野 宏嘉
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2020 年 76 巻 2 号 p. I_379-I_387

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抄録

鋼材の静的力学特性の特徴として,多軸応力状態において破断ひずみが小さくなることが実験的に知られている.一方で,鋼材の動的力学特性については,降伏応力および引張強度のひずみ速度効果を調べた研究例はあるが,応力三軸度の影響を調べた例は非常に少ないのが現状である.本研究は,切欠きを有する SS400 平板試験体の動的引張試験を行い,動的力学特性に及ぼす応力三軸度の影響を調べた.実験の結果,全てのケースでひずみ速度の増加とともに降伏応力および引張強度の増加が認められ,応力三軸度の影響は小さいことがわかった.また,ひずみ速度の増加に伴って破断ひずみの低下に与える応力三軸度の影響が大きくなることがわかった.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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