土木学会論文集A2(応用力学)
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ISSN-L : 2185-4661
和文論文
道路に対する落石のリスク評価に基づいた落石対策工の最適設計
津田 悠人宍倉 輝海塚本 裕朗吉田 郁政菅野 蓮華森口 周二
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2020 年 76 巻 2 号 p. I_531-I_541

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抄録

本研究ではトータルコスト(初期建設費+リスク)最小化に基づいた落石対策工の最適設計手法の提案を行う.リスクは落石による被害確率とその場合の影響度の積で定義した.被害確率は衝突時の落石エネルギーによる確率論的危険度評価手法を提案し,これに基づき算出した.影響度は交通遮断による経済損失や人身損失などから評価した.トータルコストのみで最適配置を決定することは,通常は何らかの予算制約があるため現実的ではない.そこで,初期建設費の総和に対する予算制約を設け,制約条件付き最適化問題として線形計画法に基づいて最適化問題を解くことによって対策工の最適配置を求めた.提案手法を実際の斜面地形に適用し,最適配置の試算例を示した.

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© 2020 公益社団法人 土木学会
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