2021 年 77 巻 2 号 p. I_329-I_337
本研究では落石防護擁壁上に設置された貫通型落石防護柵支柱を対象に,支柱に直接重錘による衝撃荷重が作用した場合における動的応答性状を適切に評価可能な解析手法の確立を目的として三次元弾塑性衝撃応答解析を実施した.ここでは,特に支柱の曲げ変形が卓越する場合に着目することとし,重錘の落下高さ H を変化させた 4 ケースの衝撃荷重載荷実験を実施した.また,実験結果と解析結果を比較することによって解析手法の妥当性を検討した.その結果,本解析手法を適用することで,衝撃荷重や重錘衝突後の支柱のひずみ分布性状などの耐衝撃挙動をほぼ適切に再現可能であることが明らかとなった.