2021 年 77 巻 2 号 p. I_393-I_402
本論文では,セメント系材料の圧縮破壊に対して,修正von-Mises 基準に基づいて定式化された損傷モデル,およびそれを用いた有限要素解析の適用性を検討する.はじめに,円孔を有するモルタル平板の圧縮破壊実験を参照し,同条件で実施したシミュレーション結果と比較することで,圧縮破壊に対する修正 von-Mises 損傷モデルの適用性を検討する.次に,同様の実験を独自に行い,荷重-変位応答とひび割れ進展挙動を計測した結果と同条件のシミュレーション結果を比較することで,実験と同様の結果を定量的に再現できることを示す.最後に,メッシュサイズの異なる有限要素モデルに対して,修正 von-Mises 損傷モデルを用いた有限要素解析による圧縮破壊挙動の再現性について検討する.