土木学会論文集B
Online ISSN : 1880-6031
ISSN-L : 1880-6031
和文ノート
汀線近傍の一様勾配斜面への不規則波の打上げ高
間瀬 肇所 良晃目見田 哲桜井 秀忠今林 敏明
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2006 年 62 巻 1 号 p. 163-168

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抄録
 汀線付近に設置された護岸・堤防への不規則波の打上げ高の算定図や算定式がほとんどないことを鑑み,こうした条件での不規則波の打上げ高算定式を提案した.適用条件は異なるが,これまでに提案されている算定式による結果と実験結果を比較・検討した.深海における波諸量と中村ら (1972) による改良仮想勾配を用いて従来の算定式から求めた結果は,surf similarity parameterが1以下の場合,実験結果との対応が良かった.砕波帯内となる法先水深での波諸量とde Waal and van der Meer (1992) の仮想勾配を用いると,surf similarity parameterが0.6以上で算定結果と実験結果の対応が良かった.本研究は,深海域での波諸量と改良仮想勾配を用いて,surf similarity parameterが0~4程度まで実験結果を表すことができる算定式を提案した.
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© 2006 社団法人 土木学会
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