水域の貧酸素化対策に用いる気体溶解装置の酸素溶解能力は酸素移動速度により評価される.酸素移動速度の測定は,ふつう水槽中で気泡を発生させる処理水混合型の酸素溶解処理で行なわれるが,加圧型の気体溶解装置には適用できない,総括酸素移動容量係数の評価が必要で測定に手間を要する,などの課題があった.本研究では,加圧型と常圧型の両方の気体溶解装置に適用可能で,任意の
DO濃度の水に適用でき,しかも総括酸素移動容量係数の評価を必要としない,省力型の酸素移動速度の測定方法を提案している.
DO濃度増分は気体溶解処理前の濃度をゼロとした場合に想定される値として換算Δ
DOにより評価し,酸素移動速度を水温20°Cに換算して評価している.室内での比較実験により本提案の測定法が妥当であることを示した.
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