抄録
海岸や海洋構造物を合理的に設計するためには,信頼性の高い推定手法を用いて波圧を推定することが重要であることは言うまでもないが,荷重と抵抗力の各変動特性を考慮した設計法である信頼性設計法が今後この分野において普及していくことを考えると,事前に適用可能な波圧推定手法の精度を定量的に評価しておく必要がある.本研究では,大水深に設置される防波堤において支配的な外力となる重複波圧に着目して,その有力な推定手法と期待される有限振幅重複波理論に基づく第4次近似解の推定精度の定量的な評価を水理模型実験の結果との比較に基づいて試みた.その結果,実験値と計算値の比は平均0.91,標準偏差0.10という変動特性値が得られ,また両者の関係性は正規分布で近似可能であることがわかった.