土木学会論文集C
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和文論文
土のう積層体による地盤振動の発振側・伝播経路・受振側での低減法
松岡 元安藤 友宏
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2006 年 62 巻 2 号 p. 379-389

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抄録

 これまでに,土を薄い袋で包んだだけの土のうが予想外の高い強度を示し,建造物の基礎補強や擁壁の築造などに有効に用いられることを示してきた.ここでは,土のう積層体がそのしなやかさや個別性 (バラバラの土のうの集合体であること) などにより,特異な振動低減特性を有することを見出し,それを利用して交通などによる地盤振動を発振側 (振動を発する道路・鉄道下の地盤中),伝播経路 (振動が伝わる途中の地盤中) および受振側 (振動を受ける建物の基礎地盤中) で低減させる方法を示す.このとき,土のう積層体が一般に振動を低減させることが難しいとされている低周波数 (10Hz 以下) の振動 (人体が感じやすい周波数域) に対して特に効果的であることを示す.

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© 2006 社団法人 土木学会
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