土木学会論文集C
Online ISSN : 1880-604X
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和文論文
現場透気試験時の不飽和土壌中の透気係数と影響半径の算出手法について
日比 義彦神野 健二江種 伸之川端 淳一下村 雅則
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2006 年 62 巻 2 号 p. 488-501

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抄録

 有害な揮発性物質の土壌浄化対策の設計には地盤の透気係数や影響半径が必要となり,透気係数を求める簡便な算出式も多く提案されている.これまでに提案されている透気係数を求める算出式は,鉛直方向の透気係数が体積含水率によらず一定として導かれている.しかし,実際の地盤では,地下水面からの毛管水の上昇や地表面からの降雨の浸透等により,透気係数が鉛直方向に変化するので,これらの効果について配慮する必要がある.本研究では空気の圧縮性と体積含水率の変化を考慮できる有限要素法の数値解と既存の簡便な理論解を比較して,簡便な理論式の実際の地盤への適用性について検討した.検討の結果,本論文で示した観測データの整理法は地盤の透気係数や影響半径の評価に有効であることを示した.

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© 2006 社団法人 土木学会
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