土木学会論文集C
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和文論文
現地石灰安定処理土の長期特性調査
北詰 昌樹高橋 英紀
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2008 年 64 巻 1 号 p. 144-156

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抄録
 石灰やセメントなどを用いた安定処理土の長期特性に関する研究事例は限られており,そのメカニズムに関しては未解明の点も多い.筆者らは,1979年以来,港湾技術研究所構内の土槽に生石灰で安定処理した現場土塊を保存しており,1991年には11年間保存した石灰安定処理土の湿潤密度,含水比,一軸圧縮強さおよびカルシウム含有率の調査を行った.その後も安定処理土塊をそのまま地中で養生し続け,27年間保存した安定処理土を再度調査する機会を得た.その結果,石灰安定処理土は11年間に約3倍に強度増加した後はほぼ一定の強度で推移し,劣化の兆候は見られなかった.本稿では,打設時のデータを含めた3回の調査結果から,27年に亘る石灰安定処理土の長期特性に関して報告する.
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© 2008 社団法人 土木学会
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