土木学会論文集C
Online ISSN : 1880-604X
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和文論文
自己組織化マップを用いた複合物理探査による堤防内土質性状の分類
宮川 歩夢辻 健松岡 俊文山本 剛
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2010 年 66 巻 1 号 p. 89-99

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抄録
 自己組織化マップ(SOM)とk-means法を用いて,堤防縦断方向に取得された複合物理探査データを分類し,堤防内の土質性状を推定する手法を提案する.本研究では,地中レーダ探査,表面波弾性波探査および電気探査によって,それぞれ電磁波反射波形,S波速度,比抵抗値を求め,電磁波反射波形からは反射強度を表すエンベロープと,反射波形の水平方向への連続性を表すセンブランスを計算した.これらの物理量をSOMとk-means法を組み合わせて分類した.分類結果は,開削,ボーリング調査により推定されている堤防内の土質分布を良く再現している.また,解析結果における各分類クラスの有する物理探査データを読み取る事で,各クラスが表す土質性状を推定することが可能であることが示された.
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© 2010 社団法人 土木学会
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