2016 年 72 巻 2 号 p. I_231-I_241
昨今は,携帯端末等から取得された自動車,自転車や歩行者の交通モードのプローブデータが交通分析に活用されており,近い将来,高精度な測位座標のプローブデータが大量に流通することが期待される.このことを見据えると,多様な交通モードのプローブデータを同時に,効率的かつ効果的に扱える分析基盤となるデジタル道路地図の整備により,自動車,自転車や歩行者を組み合わせた道路交通分析の効率化や高度化に寄与できる.しかし,このようなデジタル道路地図は開発途上の状況である.
本研究では,道路交通分析のユースケースから抽出した要件に基づき,デジタル道路地図の仕様や生成手法を考案した.さらに,考案した生成手法に基づき地図を試作し,生成手法の有用性を検証した.