2016 年 72 巻 2 号 p. I_242-I_248
国土交通省では,「ICTの全面的な活用(ICT土工)」等の施策を建設現場に導入する取組であるi-Constructionを推進している.これまで,情報化施工に利用するために施工段階で3次元データを作成してしてきたが,ICT土工では,測量・設計段階で作成した3次元データを施工や維持管理等のあらゆる建設生産プロセスで活用し,土工における抜本的な生産性の向上を目指している.しかし,各プロセスではそれぞれ異なる3次元データ利用システムが用いられているため,各プロセス間で3次元データの互換性がない状態である.本研究では,道路土工を対象としたソフトウェア間でデータの交換が可能な標準仕様と,その運用方法や具体的な交換すべきデータを検討した.また,データ交換実験を実施して,本研究の成果を用いることで各プロセス間で円滑なデータ交換が可能になることを確認した.