抄録
地上設置型レーザスキャナなどで計測した点群データの施工管理への活用が期待される.しかし,施工中の点群データには建機や樹木などの点が混在するため,これらを除去して地表面を抽出する必要がある.さらに,建機などとのオクルージョンによって地表面が計測されない場合があるため,計測タイミングの異なる点群データを用いた補完処理が必要となる.既往の点群データからの地表面抽出手法は,都市部や森林部などの計測成果に適している.しかし,これらの手法を道路や河川の土工に適用した場合,傾斜面や整地されていない地表面を正しく抽出できない課題や,欠損した地表面を補完できない課題がある.そこで,本研究では,連続的に計測した2時期の点群データを用いて,施工現場の常時観測における地表面生成技術を開発し,その有効性を評価する.