2019 年 75 巻 2 号 p. II_43-II_52
都市部では,今後老朽化の著しいインフラ設備や地下埋設物が輻輳している箇所での構造物の改築・更新・新設といった事業の増加が予想される.既存の構造物は主に二次元図面で管理されているため,工事施工の際に地下埋設物の位置・高さの把握が困難となっている.
本研究の目的は,既存研究による地下埋設物の簡易な三次元モデル生成手法で得られた三次元モデルを用いて既存の二次元図面を効率的に補正する手法の確立とした.本研究では,既存二次元図面の補正効率化のためのシステムを開発し,実現場において生成された三次元モデルの精度およびそれを用いた二次元図面の補正を試行した.その結果,生成した三次元モデルから画像データを抽出し,既存二次元図面と重ね合わせることで迅速な図面の補正が可能であることを確認した.