土木学会論文集F3(土木情報学)
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特集号(報告)
高分解能衛星による差分画像を用いた土砂災害域抽出のための閾値補正手法の検討
堀江 陽介羽柴 秀樹園部 雅史
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2019 年 75 巻 2 号 p. II_53-II_61

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抄録

 平成29年7月九州北部豪雨や平成30年北海道胆振東部地震では,広域に多くの土砂災害が発生した.災害箇所の特定や山間部などの被災直後に近づくことが困難な場合では衛星リモートセンシング技術が有効である.本研究では,被災前後の高分解能衛星の差分画像による土砂災害域抽出のために,被災地の土地被覆状況を考慮に入れた災害域と非災害域を分離するための閾値の補正手法の検討を行った.また,衛星画像処理による災害域の抽出精度をより適切に評価するために,被災後の衛星画像の目視判読によって補正された災害域の基準データに基づいて評価した.その結果,ここでの補正手法による精度向上が示された.さらに,解析結果を画素補完するためのGIS技術と被災地の傾斜情報を併用することによって,土砂災害域の誤抽出が軽減された.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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