2021 年 77 巻 1 号 p. 22-30
切羽の地質状況の評価は,主に技術者による目視観察により行われているが,主観要素を含むことが課題とされており,地質状況を客観的指標により評価可能な手法の構築が望まれている.近年では,画像解析による切羽の定量的評価手法や,ドリルジャンボを用いた施工により取得される穿孔データを用いた定量的評価手法が提案されており,新たな評価指標の一つとして注目されている.したがって,切羽画像と穿孔データの関連性を学習するモデルを構築することで,両者の関連性を考慮したより詳細な地質の定量評価の実現が期待できる.そこで,本論文では機械学習の一つであるオンライン学習に基づき,トンネル切羽画像から穿孔エネルギーを推定可能とする手法を提案する.実験により,提案手法の有効性を確認した.