2021 年 77 巻 1 号 p. 31-38
橋梁維持管理の基本方針は予防保全であり,そのためには橋梁の点検・診断・措置・記録というメンテナンスサイクルを確実に実施する必要がある.点検・診断作業については深層学習の導入によって効率化・自動化が進みつつあるが,補修設計については,客観的に実施可能な点検とは異なって,経験知が必要な評価であるためにモデル化が複雑であり,また,判断根拠が求められるため,点検や診断に比べるとそれほど進んでいない.本研究では,補修設計作業の支援を目的として,損傷写真と診断結果である所見を含む定期点検データを用いて,橋梁の部位ごとに補修判断を行い,かつ,判断根拠として入力画像群の損傷の度合いと損傷の進行状況を出力するモデルを検討し,再現率約70%を達成した.