土木学会論文集F4(建設マネジメント)
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和文論文
床版かぶりコンクリートの剥離・剥落発生リスクと最適点検政策
貝戸 清之起塚 亮輔伊藤 哲男橋爪 謙治出口 宗浩
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2012 年 68 巻 1 号 p. 11-27

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抄録
 予算制約の下で,社会基盤施設を適切に維持管理していくためには,目視点検の対象となる劣化・損傷の発生過程を把握し,リスク管理限界を設定した上で,点検間隔を決定する必要がある.本研究では,高速道路の橋梁床版のかぶりコンクリートの剥離・剥落に着目し,その発生過程をポアソン発生モデルで定式化するとともに,目視点検データを用いたモデルの推計手法を示す.さらに,床版個々の剥離・剥落発生過程の異質性を考慮するために,ランダム比例ポアソン発生モデルを提案する.その上で剥離・剥落に対するリスク管理限界を設定し,リスク管理限界を満足するような最適点検間隔の決定手法を示す.最後に,実際の高速道路への適用を通して,提案モデルの妥当性を実証的に検証する.
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© 2012 公益社団法人 土木学会
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