土木学会論文集F4(建設マネジメント)
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和文論文
持続可能社会へ向けた土木事業における木材利用の提案
富松 義晴沼田 淳紀濱田 政則三輪 滋本山 寛
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2012 年 68 巻 2 号 p. 80-91

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抄録

 持続可能社会へ方向付けることは,今世紀前半に実施すべき課題の一つである.土木事業においても,自然生態系への影響を大幅に減じ持続可能社会実現に貢献するため,二酸化炭素排出削減や二酸化炭素そのものを大気中から削減できる技術開発が望まれる.筆者らは,土木分野からの貢献の一つとして,土木事業で大量に木材を使用することを提案する.しかし現状では,多くの土木技術者は木材利用についての教育を受ける機会もなく,その環境的意義,森林の現状,木材の耐久性や力学的特性について誤解があるのも事実である.そこで本論文では,土木事業における木材利用について持続可能社会へ向けての意義を述べるとともに,具体的な木材利用方法の可能性として,軟弱粘性土地盤や液状化地盤対策などの地中での木材利用が有効であることを示す.

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© 2012 公益社団法人 土木学会
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