抄録
近年,我が国では設計計算のブラックボックス化,複雑化など多くの要因により土木設計照査制度のあり方が問題となっている.英国,ドイツ,ベルギー,オランダにおける道路橋設計照査制度のルールおよび発注者の組織体制について,文献およびインタビューによる調査を行った.得られた重要な知見として,1)英国,ドイツでは,発注者が照査の義務を負うことが明確にされており,構造設計の専門能力を有する者が照査を行っている,2)英国,ドイツ,ベルギーでは,設計業務の受注者等が行う照査に対して,a)チェッカー(照査を行う技術者)を受注者内の者としない,b)チェッカーの専門能力の保持,c)チェッカーが責任を負う,d)独立計算の実施,というルールを設けている,などがある.